2016参院選・記録

特に支持政党のない自分にとって、誰に投票するのかは選挙のたびに難しい問題である。特に近年は、どの候補者・政党も魅力を感じないので選択に困る。今回もどの党にも積極的に投票する理由は見いだせなかったが、消去法的に公明党を選択した。

まず、現在の自公連立内閣はいろいろと問題を抱えてみるようにも思えるが、経済重視の姿勢を打ち出している点で評価できる。経済的に貧しくなれば、争い・暴力が避けられず、平和のためには経済力の維持が欠かせないと考える。

格差の拡大の問題もあるのは分かるが、では野党に経済運営を任せられるかといえば、それは恐ろしすぎる。したがって、基本的に現状維持を目指したい。

ところが、自民党憲法改正に対するスタンスには同調ができない。個人的には、憲法改正に反対ではなく改正すればよいと思っているし、9条を変えることもタブーではないと思う。しかし、自民党の改正案では、人権を制限する方向をめざし、憲法が国家を制限するのではなく国民を制限する方向を目指している点は許すわけにはいかない。

今回自民党が圧勝したとしても、即座に憲法改正につながるわけではないが、このような改正案が支持されたと思われたくはない。

そこで、消去法的に公明党を選択する。政策自体バランスが取れていて特に悪く話さそうに見える。憲法改正に対するスタンスも頷けるものである。最大の懸念は、政教関係であるが、近年は創価学会の影響も薄れているように思える。もっとも、怖さを感じないかといえば嘘になる。そこだけがネックであるが、一番ましな政党として今回は公明党を選ぶことにした。

その他の政党についても少し。

共産党は主張していることはまともなことが多いと思う。過去にも、政権党への反対意思を表明するために投票したこともある。しかし、今回は基本的に現政権支持と思っているので、共産党には入れない。

「支持政党なし」党は、法案採決の際に国民のネット投票の結果にしたがって投票するという画期的な方針を掲げている。このアイディアに魅力を感じないわけではないが、実施できそうには思えないことと、代表者が胡散臭すぎる。また、政治イコール投票という考え方は、議論を通じた意思決定の重要性を放棄している点でも評価できない。

以上のように消極的な理由ではあるが投票先を選択した。将来のために、今回の選択とその理由を書き残す。将来の自分が後悔していないことを祈って。